こんにちは、桐生真也です。
もうそろそろ新学期が始まる頃で、我が子も短い春休みが終わってしまいます。
最近では小学生のランドセルも色とりどりで、通学路が随分とカラフルになりました。
私が小学生の頃は女の子が赤、男の子は黒でほぼ統一されていましたけど、こういうところで個性が出せるようになったのはいいことだなと感じますね。
私の頃はせいぜいストラップとか御守でしか判断できませんでしたから、同じブランドの物を使っている人も多かったですし。
高学年くらいになってくるとランドセルを使わなくなる生徒もちらほら見られるようになっていましたが、私は一応卒業まで使っていましたね。
小学生男子の乱暴さでも壊れない丈夫さ、傷は付いても割けないから安心です。
常に教科書を全部入れっぱなしだったので背負うダンベルと化していました、懐かしいですね。
そもそもこの”ランドセル”っていつ頃から小学校で使うようになったのでしょうか。
気になる!
カタカナ表記ってことは、海外から渡って来た文化なのでしょうか。
昔から今のような形だったのでしょうか。
浅い知識と拙い文章ですがご容赦ください。
気ままにお付き合いいただけたら幸いです。
ランドセルはいつから使われていたのか

ランドセルの原型と呼ばれる物が使われ始めたのは、1877年(明治10年)に開校した学習院(現・学習院大学)でした。
当時は華族のための学校ということもあり、児童の持ち物は使用人などが持ち運ぶのが一般的で、通学も馬車であったのですが、「学校では皆平等であり家庭環境を教育の場に持ち込むべきではない」という理念を掲げ、自分の物は自分で持ち、自ら歩いて通学するという基本を作ったそうです。
使用人がいるほどのいいところのお坊ちゃん・お嬢ちゃんは自分で荷物を持たなかったのか、使用人がいなかったら何もできないのではなかろうか。
それまでの時代では勉強しに行くような施設もなく、手荷物もそれほど多くなかったのでしょうね。
小学校の原型と言われる施設はこの学習院よりも少し前にできているのですが、そちらでは通学鞄についても指定はなかったようです。
ですがこの当時から今のようなランドセルではありませんでしたし、そもそもランドセルという名前もまだありません。
ランドセルと言われるようになったのは何故なのか、その理由についても追ってみました。
ランドセルの元になったのは軍事用背嚢だった

オランダの軍事用背嚢(バックパック)が日本でも江戸時代末期の頃から使われており、これであれば両手も空き、軍事用なので丈夫であることから学習道具を入れるのに適していると選ばれたそうです。
ランドセルという名前になった由来は、この背嚢がオランダ語で”ランドセイル”と呼ばれており、それがやがてランドセルに変わっていったようです。
和製オランダ語?なので、海外では通じないようです。
現代のランドセルに通じる容量が大きく丈夫であるという要件は、この当時から満たしていたのですね。
とはいえ軍事用の背嚢ですから、見た目もかなり無骨で、やんごとなき身分の方が持つには相応しくなかったことでしょう。
現代のような四角い箱形になるのは、もう少し後のことです。
現代のランドセルのデザインの原型は伊藤博文が作らせたもの

大正天皇が学習院に入学される際、伊藤博文がそれを祝って特注で作らせ贈ったものが現代の箱型のランドセルの原型だそうです。
以降はその形が定番となっていき、徐々に改良や規格が整備されて現代のランドセルとなりました。
まさかの伊藤博文がランドセルの生みの親みたいな人だった、流石はお札にもなっている偉人です。
しかも天皇陛下となる人へ贈った由緒正しい歴史のあるものでしたね。
当時は一般的に使われていた物とはいえ、軍用の背嚢を皇太子への贈り物にするわけにもいかなかったのでしょう。
そういった経緯で生まれたランドセルの雛形が、一般向けに改良されていったのですね。
子供の安全を守ることも考慮された現代のデザインは、機能性も高く、見た目のバリエーションもたくさん増えました。
後ろ向きに子供が倒れてしまっても頭をぶつけないような厚みとクッション性を持たせていたり、授業でタブレットやPCを使う機会が増えた関係で、専用の収納ポケットが用意されていたりします。
重さも随分と軽くなりましたし、肩のベルトが外れないようにするベルトを付けられたりと、子供が小さい内に感じる不具合も解消されてきていますね。
小学一年生くらいでは、まだ小柄で細く、ランドセルが体に対して大きい場合も多いでしょうから。
時代に合わせて進化を続けるランドセルですが、どうして赤と黒しかなかったのでしょうか。
ランドセルの色は何故赤と黒だったのか

ランドセルが作られ始めた当時の染色技術では赤と黒が綺麗に染められる色であり、男女を一目で見分けるという意味でこの色となったようです。
そもそも技術的な理由が根底にあったようですね。
何故男性が黒で女性が赤なのかは諸説あるようですが、男性は寒色を、女性は暖色を好む傾向があるようなので、その影響が強いのかもしれません。
確かに私も黒い服が好きですし、持っている小物とかも比較的黒が多めですね。
とはいえ黒も好きですが赤も好きなので、個人差ではあると思います、ピンクが大好きな男性も知り合いにいますから。
ランドセルが2色しかなかった頃は選ぶことさえできませんでしたが、今は自由に選べる時代。
ランドセルは安い買い物とは言えませんし、できればお子さんが求める色で用意してあげたいですものね。
私は黒色であることに不満はありませんでしたが、自分の子供が黒に赤いラインが入ったものを選んでいるのを見て、それ凄いカッコいいなって思っていました。
最近ではゴールドのピカピカしたランドセルもあるみたいで、結構人気もあるようです。
色としてはとても目立ちますし、金運とか上がりそうですもんね。
女の子ならそれこそピンクとか選べますし、こういう自由度が高まっていくのは好ましい変化だなと感じます。
感想

子供達がたくさんの学習道具を持ち運べるように改良されていくランドセル。
肉体的にも大きく成長する時期である6年間、大きくなっても使い続けられるような工夫がたくさん詰まっています。
かつては親が決めて、与えられるだけでした。
デザイン性もほとんどなく、お洒落が気になる年頃になってきた女の子たちは、早々にランドセルを卒業していましたね。
中にはどこで買ってきたのかわからないような赤や黒ではない色合いのランドセルを持っている子もいましたが、きっと特注品だったのでしょう。
ですが今は、本当に色々な物から好みの物を選ぶことができる時代。
自分で色やデザインを選んだからこそ愛着も湧き、長く使ってくれることでしょう。
自分で選んだランドセルを持っていることで、嬉しい気持ちで勉強を頑張れたら素敵ですね。
親御さんとしても、せっかくだから6年間使ってほしいですから。
そうして使われたランドセルは、或いは次の世代へ引き継がれ、もしくは思い出の品として大切に保管されることでしょう。
ちなみに海外ではランドセルの人気が上がっていて、大人の女性がファッションとして持ったりすることも増えてきているようですよ。
私が見かけた写真では、トレンチコートを着た綺麗な女性が、ピンクのランドセルを持っているものでした。
違和感がなさすぎて、よく見なければ気づかないくらいです。
日本が発信したランドセルという文化が海外でも評価されているのは嬉しいですね。
海外製のランドセルも増えてきているようですし、デザインも様々で、これだけ種類があればきっとばっちり好みのランドセルも見つかるでしょう。
もうランドセル選びが始まっていますし、来年小学校に入学するお子様が、少しでも持っていて嬉しくなるランドセルに出会えればいいなと思います。
それでは今回はこのあたりで。
あなたの大切な時間で読んでいただき、ありがとうございました。
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