こんにちは、桐生真也です。
桜も段々と葉桜に変わってきて、冬の寒さはもう彼方。
20℃を超える日もあるくらい、温かさが続くようになってきましたね。
暑いくらいの日はいっぱい汗も掻きますし、いつもよりも早めにお風呂に入ることも増えてきました。
ですがこういった湯船につかる入浴文化は、世界でも珍しい方だそうですね。
海外ではシャワーが一般的だと言いますし、何日も入らないことも多いんだとか。
毎日お風呂に入ることが子供の頃から当然のように生きてきた日本人としては、どうして海外の人は湯船につからないのかと不思議に思います。
気になる!
海外はどうしてシャワーを浴びるだけなのか、日本人はどうしてこんなに毎日風呂に入る文化なのか。
帰国子女でお風呂に入りたがらない人を知っているので、ふと気になってしまいました。
浅い知識と拙い文章ですがご容赦ください。
気ままにお付き合いいただけたら幸いです。
海外のお風呂事情

海外で湯船につかるお風呂文化が発展しなかった理由として、水資源の少なさが理由の一つとしてあるそうです。
砂漠地帯などでは清潔な水を用意すること自体が困難ですし、そもそもそういった水は飲用に消費されるため、貴重な大量の水を温めて湯船を満たすなど考えもしないようなことなのでしょう。
海外でお風呂と言えばいわゆるサウナのことを指し、蒸気や熱風で汗を出して流すだけです。
使用する水の量も少なく済みますし、大勢で一度に入れるので効率的ですね。
サウナの発祥と言われるフィンランドでは、サウナが自動車の数よりも多いそうですよ。
また他の理由として、海外で風呂とは体を綺麗にするために入るものであるという考えが強いようです。
海外では体臭が強い方も多く、より効率的に体を綺麗にできるシャワーが好まれるそうです。
海外の香水の匂いがかなり強めなのも、体臭を目立たなくする目的があるみたいですし。
日本人は体臭が薄いからこそ、少し汗臭いと感じるだけでも不快に感じやすいのかもしれませんね。
もちろんお湯につかる文化が全くなかったわけではありません、古代ローマでは大衆浴場がしっかりと整備されていました。
ヤマザキマリさんの漫画”テルマエ・ロマエ”で題材にされ、映画にもなっていましたよね。
しかし男女混浴だったことによる風紀の乱れ、キリスト教の教えが浸透したことによる裸を晒すことに対する抵抗、果てはペスト菌蔓延により悪い印象を持たれ、ヨーロッパから入浴という文化が廃れていったそうです。
一度抱いた悪印象ってなかなか抜けませんから、地域全体でとなると完全に風呂は危険なものという教育にもなったでしょうね。
結局18世紀に”入浴は健康上も良いこと”だとされるまでずっと忌避されていたようですから。
残念ながらそこで一気に入浴文化が復活ということはなく、現代においてもシャワーが好まれているようです。
湯船がそもそも無いという風呂場も多いようですし、入浴を忌避する感情が長い間時代に根付いてしまった影響は抜けきらないということでしょうか。
もちろん入浴する人達だっていますよ、割合としてはかなり少ないようですし、月に1・2回程度だそうですが。
日本人はどうしてこんなにお風呂に入る習慣があるのか

日本には昔から豊富な水資源がありました。
周囲を海で囲まれ、雨も少なくなく、また何よりも火山が多いことから温泉も非常に多い。
日本国内には温泉地と呼ばれる場所が3100ヵ所以上も存在し、世界一位となっているそうです。
第二位の中国にも3000ヵ所位あるそうですが、面積に対する比率で見れば圧倒的な密度であると言えましょう。
そういった背景もあり、かなり古くから温泉に入るという文化はあったようです。
日本神話には温泉の神様とされる大国主と少名毘古那という神様までいるそうです。
山梨県にある慶雲館という温泉旅館は、705年創業で現存する世界最古の宿泊施設としてギネス登録されているそうです。
武田信玄や徳川家康も利用したというのですから、凄まじい歴史の長さを誇っていますね。
しかし日本人も昔から湯船につかっていたわけではないようで、現代のように誰でもお湯につかるようになったのは江戸時代に入ってからだそうです。
それまではサウナのような蒸し風呂が一般的で、多くは桶で水を浴びる行水が一般的だったようですね。
大衆浴場、湯屋と呼ばれるものはありましたが、毎日入れるようなものではありません。
温泉につかる文化はもっと古く鎌倉時代からあったそうですが、あくまでも温泉旅館に行って入るものであり、一種の贅沢でした。
実際にお湯を沸かそうとすると、電気もガスもない時代では薪を焚くしか方法がなく、薪を集めたり運んだりする労力を考えれば簡単なことではありません。
木でできた大きな桶にお湯を張って入れる一人用の風呂である”木桶風呂”が一般に普及され始めたのも明治時代に入ってから。
ガスによる湯沸かしはもっと後になってからで、1960年頃に現在のLIXILがFRP(繊維強化プラスチック)風呂を開発してから普及したそうです。
思ったよりも時代は浅かった、ちょっと驚きです。
イメージとしては毎日とは言わないまでも、比較的頻繁に入浴をしていたものだと思っていたので。
しかしながら古い時代から温泉というものが身近にあり、湯治という言葉もあるように医療の分野でも利用されていたことから、入浴する行為自体は自然であったことでしょう。
ちなみに日本では当たり前のようにある湯沸かし機能ですが海外では一般的ではないらしく、大型のタンクの中でお湯を沸かして配水するのが一般的だそうです。
日本では沸かしながらお湯を出すので途切れることはありませんが、海外ではタンクのお湯がなくなったら終わりとのこと。
当然シャワーも同じ仕組みでお湯が出るので、シャワーの時間制限を設けたりする家もあるのだとか。
こういったところにも日本人のお風呂好きが表れていますね、お湯が出続けてくれないとお風呂には入れませんから。
海外ではシャワーで済ませる関係上、それほど多くのお湯を継続して用意する仕組みが必要ないのでしょうね。
また海外では体を綺麗にするためにシャワーを浴びるとお伝えしましたが、日本人がお風呂に入る理由として多いのがリラクゼーション効果を求めてだそうです。
確かにお風呂につかると気持ちもほぐれるような気がしますし、実際血行も良くなって体も程よく弛緩します。
サウナの人気が高まって”整う”という言葉が多く使われるようになりましたが、これも心身ともにリラックスできるような意味合いが強いかと思います。
体を清める行為ではありますが、そこに求めているのはむしろ癒しの方が強いということでしょう。
日々の疲れを癒すために湯につかる、これが日本人がお風呂に入りたがる理由なのでしょうね。
感想

日本と海外とのお風呂事情の違い。
文化的な面ももちろん多かったですが、やはり日本には温泉が多いということが一番の理由なのではないかと思います。
正直なところ、私はあまり長く風呂につかるタイプではありません。
今でこそ子供がいるので湯船にお湯を張りますが、一人で暮らしていた頃は基本的にシャワーだけで、お湯を張ったのは覚えている限りでも年に2回程度でした。
今でもシャワーがほとんどですし、温泉に特別思い入れがあるわけでもありません。
しかし、やっぱりいざお湯に身をつけてみると、何とも言えない心地よさにため息が出てしまいます。
少しぬるめのお湯にのんびりと使っていると、全身の疲れが抜けていくような気持ちになります。
そういう時に思うのは、やっぱり日本人だなぁということ。
普段こそ効率がいいからってシャワーばかりですが、温泉地に旅行に行ったのなら何度もお風呂に向かいますし、いつもよりも長く入っていたりもします。
手足を伸ばしてお湯につかる、これほどリラックスできる時間も他にないでしょう。
最近では子供と一緒に隣の県まで行って温泉に入ってくるということもありましたし、やっぱりとても気持ちよかったです。
温泉卵や温泉饅頭、温泉地では硫黄の臭いさえもワクワクしてきます。
お風呂とはやはり、日本人にとって自然な癒しなのでしょうね。
それでは今回はこのあたりで。
あなたの大切な時間で読んでいただき、ありがとうございました。
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